夜の公園
子供のころ
夜の公園に独り残された記憶がある。
公園の周りの
家々の明かりがやけにまぶしかった。
心細くて
泣きそうだったのに
泣かなかった。
私は人前や外では泣かない子供だった。
大人になった今
夜の公園で独り
シーソーの天秤を見て考える。
笑いたいのに泣くのと
泣きたいのに笑うのと
どっちが疲れるんだろう?
好きでもない人と一緒にいるのと
好きな人と一緒にいられないのと
どっちが辛いんだろう?
生きたいのに死ぬのと
死にたいのに生きるのと
どっちがより
哀しいんだろう?
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