蔓延る



息しない古木に
名を刻みつけ
荒漠の地に並びたつ
墓標

黒くぬめる闇を
歪んだ細い月は嗤う
潰れる影

弔いは
呪いへと変わり
死者たちの
自慰の叫びに共鳴する
こだま

無数の
虚しい残骸の下で
声もたてず
無感動に
狂気する
記憶

地下深く蔓延り
彷徨う魂を
永遠に
蝕み続ける
腐敗

救済?
そんなものがあるわけない
この場所に立てば分かる
この場所に立った者にしか分からない